金網の「ほつれ」解消
※左:斜めにカットした金網 右:網目に沿ってカットした金網
ユーザー | ガスの安全装置などを製造する海外メーカー |
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課題・要望 | I社から新規製品の問い合わせをいただき、外径φ6の金属フィルターを製作しました。このタイプのフィルターは弊社で製作するフィルターの主力3タイプの一つであり、加工上特に問題はないと考えておりました。しかし、製作してみると金網の端からわずかなほつれが発生しておりました。このほつれは使用するうえで問題はないのですが、I社はこの金網のくずが次工程へ混入されるのではないかと懸念され、改善できないか問合せいただきました。 |
解決策 | 金網のほつれを懸念されるお客様は多く、そういったお客様に対しては焼結金網を提案します。焼結金網は線材同士を溶着させ、ほつれ・目ズレを防止できる金網です。しかし、今回使用している300メッシュは使用する線材がφ0.04と非常に細いため、焼結処理を施すと金網が破れてしまいます。 溶接をせずに金網を抜き絞る方法もありますが、それでは新しい金型を起こす必要があり、これ以上のコスト負担を避けたいI社にとっては最良の策とは言えませんでした。 ある時、弊社技術部から金網のカット方向を変えてみては、という提案がありました。これまでは網目に沿って平行にカットしていましたが、それを網目に対し斜めにカットするということです。斜めにカットしたもので製作したところ、技術部の予想通り、ほつれの発生が軽減されました。追加コストを抑制しながらユーザー様の課題解決に成功しました。 |